消しゴムみたいに小さな羊羹。
ジョージアは、リモートワーカー天国です。
日本人のノマドが500人も巣食っているそうで、日本食材店が盛況とのことです。
味噌とか海苔、ちょいとしたおやつがほしくて訪ねました。
お店のなかに入ると、日本の食べ物がずらりと並んでいます。どれもこれも美味しそうで目に眩しいです。
唾液が舌鼓を打ちます。
しかしです、たかがインスタントラーメンが600円以上。
ある程度は覚悟をしていましたが、覚悟を超えていて買えません。
目の前に並ぶ味噌は、夜空の星のように手が届かないのです。
吹けば飛ぶようなペラペラの海苔は、漬物石より重くて持てないのです。
キムチ鍋のスープなんて値札の数字が読めないくらい高飛車で、キムチは韓国、キムチは韓国、キムチはアンニョンハセオ、マシソヨだけどケンチャナヨ。日本食じゃないから、それ。騙されないで。
1000円もする600mlの醤油は、日本人にとって醤油は水のようなもの。血のようなもの。心頭を滅却すれば円安もまた涼し。歯を食いしばって買い物かごに入れました。
ふとYukoを見れば、消しゴムみたいに小さな羊羹を手に、涙目。
Yuko、それは買おう。それくらいは買える。今月は売り上げが少ないけど、頑張る。東京のお客さんにメールしてみる。
帰り道は、上を向いて歩きました。