レビューのいいロシア領事館へ。

ロシア領事館を訪ねました。

ここトラブゾン市のロシア領事館は、Googleのレビューがたいそういいのです。スタッフがとても親切だそうです。

親切な人にはボクらの窮状はほっとけないだろうと。琴線をくすぐるだろうと。ビザを手にするチャンスかもしれないと。

まず、手紙を書きました。

英語のおしゃべりだと、真意が伝わらないかもしれないから。

お忙しいところ恐縮です。実は、車で旅をしてまして、日本に帰りたいんだけど、ジョージアからウラジオストクまで10000km以上あって、うち、軽自動車なものだから、1日に200kmくらいしか走れないじゃないですか、となると最低でも60日間くらいの長期ビザがないとウラジオストクまで辿り着けないんですよ。というわけでして、なにとぞ90日間のビザをください。

ご丁寧に、地図までつけて。

けど、守衛が入れてくれないのです。

「WhatsAppで連絡して」ってメモをくれて。

しかたがないから、WhatsAppでわたくし日本人でございます。せひお会いしたいのですと伝えたところ速攻で電話が来まして、これは脈があるかも!

速攻で、これこれしかじかと事情を説明したわけです。でも、

「あいにく、トルコのレジデントじゃないとビザは発給できません」って。

「なんとか方法はないか」と食い下がったら別の人を紹介してくれました。

これは脈があるかも!

と期待に胸が膨らんだけど、結果は同じ。

WhatsAppではボクらの真意は伝わらず、情状酌量の余地はゼロ。

故国は遠くなりにけり。

  • 民泊:Life Apartment 2,050TL /2n Share apartment +WiFi
  • 朝→  自炊:スイカ
  • 昼→  外食:焼き飯と肉団子のセット
  • 夜→  外食:ショッピングモールのハンバーガー

トルコの人は、人懐っこいです。

日本に向かって移動中です。

今日は149kmも走りました。

それなのに、ちっとも近寄ってこないふるさと。

誰か迎えにきてくれませんか、キャリアカーで。

ご飯とビールをご馳走します。

トルコの人は、人懐っこいです。

ボクらの顔を見たらすぐに話しかけてきます。

嬉しそうな顔して、スマホのGoogle翻訳を突きつけてきます。

こんなの↓

惜しいっ!

ボクら日本人です、って言ったら、それがいったいなんなの?って顔してました。

もちろん、英語を話せるトルコ人もいて、

Do you speak English?

って訊かれたりします。

Yes!って応えたら、へーって顔して、そのままいなくなっちゃいました。

あんた、英語ダメなんじゃないの?

今夜のキャンプ場は、川沿いです。

ブランコ付き。

BBQをしているお隣さんが、トルコ料理のお惣菜をくれました。

美味しかったです。

ありがとう。

でも、できればBBQの方が…………

  • キャンプ場:Danzi Camping 500TL +E +WiFi
  • 朝→  買い食い:スイカ
  • 昼→  外食:スープ、アイラン
  • 夜→  頂きもの:お隣さんから、お惣菜をいただきました。

掘らないボットン式便所。

朝、ぴろりんとメールが届きました。

「よしさん、トルコにいるんですね?」

「ジョージアにいるので、会えたら会いましょう!」

みたいなのが、ジョージアのバトゥミ市から。

会えたら会いましょうって、国が違うじゃないですか!

速攻で返事をしました。

「久しぶり! じゃ、午後に行きます。どこで待ちあわせします?」って。

えっ、今日来るの?

って驚いているんじゃないですかね?

というわけで、急遽、トルコからジョージアの国境を越えることにしました。

豆より小さい車が、うちのChin号!です。

なんとなく場違い↓

夕方、飲み会です。

10年以上前にネパールで会ったきりのAkiraくん、お初にお目にかかる奥さんのMちゃんと。

お店は、おふたりの行きつけのローカル居酒屋。これが最高にいい感じで、ビールが進むこと。焼き魚がうまいこと。

おしゃべりが楽しいこと。

酔った勢いでご馳走になっちゃいました。

いい歳こいて、かたじけないっす。

今夜は、駐車場泊。

わかりますか、うちのChin号!

駐車場というより単なる空き地です。

トイレはボットン式。

とても21世紀とは思えない、トタン製の粗末な小屋のドア。恐る恐るドアを開け、見るともなく穴を覗くと、地面とフラット。ブツが山盛りになっていない。っていうか、掘った感がない。

もしかして、小屋を置いただけなんじゃない?

いい加減な仕事ぶりが恐ろしく怖い。

  • キャンプ場:駐車場泊(Parking 15GEL +T/1GEL)
  • 朝→  自炊:マッシュルーム
  • 昼→  外食:ケバブ
  • 夜→  外食:AkiraくんMiyukiちゃん夫婦とビール。ご馳走になりました

ネタより命です。

とっとと日本に帰りたいです。

一目散に。

そんな思いから、できるだけ近道しようと山の中をショートカットします。

それが失敗でした。

舗装道路がじゃり道になって、そのうち岩石の凸凹。ついには泥だらけ。ときどき崖っぷち。時速10kmが精一杯。

こんな「死のロード」がこのあと90kmも続くみたいで、ってことは9時間もかかるの?

距離は短いけど時間がかかるという近道。

しかも雨が降ってきました。

雨量次第で遭難しかねず、泣く泣く引き返すことにしました。

久しぶりにいいネタになりそうなルートではあったんですが、ネタより命です。

日が暮れる前にたどり着いた、名も知れぬ小さな集落へ。

家の壁にトタン板を使った貧相な家とか、Chin号!では登れない急な坂道とか、敵意を隠さない住民たちの視線。店先の巨大なスイカ。

怪しいものじゃ、ございませんって。単なる旅の者ですじゃ。

奥の細道を曲がりくねったどん詰まりの民家にお世話になることにしました。

一泊のつもりだったのに……

  • 民泊:Luka55 60GEL Entire apartment +P
  • 朝→  外食:マクドナルド
  • 昼→  外食:チキンケバブ
  • 夜→  外食:ケバブ

おしまい。読んでくれてありがとう。

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