故障とロシアビザとご馳走と

朝、事件です。

Chin号!の後のドアが開かないのです。

ドアノブを引っ張ったら、スカスカして手応えがない。

ノブが壊れたとなると、荷物の半分は取り出せなくなるので、これはけっこう毛だらけな大ピンチ!

どう頑張ってもボクが修理できるとは思えないけど、ほっとくわけにもいかないから、恐る恐る後部ドアの壁を開きました。

ドアの取手裏を覗き込むと黒い部品がありまして、ナニにも繋がってなくて、その横で、鉄の棒がぶらんぶらん。

なるへそ、これではドアは開かないでしょう。

右側の鉄の棒と左の黒い金具が連結してないとならないのではないかと。

試しに、黒い金具に鉄棒を突っ込んでドアノブに力を込めると、ドアは開きます。でも、手を離すとすぐに外れます。

なんぞ、固定する部品があったのではないかとあたりを見渡したところ、鉄棒の下に黄色いプラスティックを発見。どうやら、この黄色が壊れたみたいです。

原因はわかりました。

でも、どういじくっても、固定すべき金具が固定されてくれません。

おじさん、素人なりに一所懸命に考えました。

結束バンドでつなげてみました。

悪くはないです。でも、若干、不安定。

で、ガムテープで補強します。

美しくないけど、取り急ぎ、これで勘弁してください。

早く日本に帰らないと、これから先、こんな故障が続きそうで怖くなってきました。

のんびりはしてはいられません!

ナニはともあれ、ロシアのビザを手にくれなくては!

アンカラの中心街までドライブしてロシアビザセンターへ。

真ん中のビルの7階です↓

とてもじゃないけど、サンダル短パンで入館させてくれそうにない雰囲気。

着替えは持ってきてないので、靴だけ履き替えて、窓口を訪ねます。

「すみません、車で旅をしている日本人です」

「ジョージアからウラジオストックまで走らないとならないのですが、10000km以上あります。」

「うちの車は軽自動車なので、通常の30日間だと辿り着けません」

「60日のビザをくれませんか?」

とお願いしました。

「Consul(領事)に確認します、少々お待ちください」

って言われて期待したものですが、あっさりと断られました。

通常の30日間だけだって。

ロシアは想像通りに冷たいです。

夜、キャンプ場に住んでいる男性に食事に誘われました。

トルコ人のオヌルさんは、第一次安倍内閣のころ、京都大学に留学してたそうで、日本語検定一級。下手な日本人より上手な日本語。

トルコの経済省にお勤め。なのに、キャンプ場に住んでいるから、ずいぶん変わった人です。

ローマ帝国時代からの古い町まで案内してくれて↓

ご馳走になったのは、羊肉のレストラン。

ジャーケバブです↓

あの、エルドアン大統領御用達のレストランでした。

食後、旧市街を散歩。

ローマ時代の遺跡をテキトーに使った壁とか↓

神殿の柱だかなんだかもリユースしてたりして、

見応えたっぷりの観光コースです。

アイスクリームも美味しいし。

オムルさん、たいへんご馳走になりました。

楽しかったです。

縁もゆかりもないボクらに、数々のご親切。ありがとうございます。

おかげさまで、車のドアが壊れたとか、ロシアのビザを断られたこととか、すっかり忘れてしまいました。

  • キャンプ場:Adria Karavan - free camping +E +WiFi
  • 朝→  頂きもの:チャイとお菓子
  • 昼→  外食:ショッピングモールのフードコートで、ハンバーガー。Yukoは鶏肉。
  • 夜→  外食:オヌルさんにご馳走になりました。

お便り

拳銃を持ったキャンパー。

秋までに日本に辿り着こうと、東に向かって走っています。

ロシアがビザをくれなかったけど、そんな瑣末なことは忘れて、とりあえず頑張ろう!

今宵は、街道沿いのキャンプ場に泊まります。

東屋付きです↓

鳥の巣もあります↓

一泊150リラ(735円)は、最近のトルコのアウトドア事情に鑑みるととても安い。

イスタンブールより東側にあるからか、トイレはインドネシアとかマレーシアでよく見る、金隠しのない和式。便器の横に水が溜まったバケツがあって、柄杓があって、お尻を洗うタイプ。

これ、いつも思うんだけど、どうやってお尻を洗うんだろう?

ズボンがびちゃびちゃに濡れませんか?

一度尻拭きの作法を教わりたいもんだとあたりを見渡していたら、隣のキャンピングカーから手招きされました。

こっち、来いって。

はあ、なんでしょう?と伺えば、ピクニックテーブルに並んだトルコ料理。

ご挨拶もしていないのに、いきなり飯を食えとは、あまりにも親切です。

遠慮なくご馳走になります。

食後にチャイをいただきましょう。

下がトルコ式のお茶沸かし↓

下で、火を焚いて↓

やかんのお茶は濃いめなので、お湯で薄めます↓

上品な髭をたくわえた旦那さんは、森林警備隊を定年退職されたばかり。

退職金でキャンピングカーを買い、奥さんと旅に出たってところです。

「悪い奴は撃つんだ」

とか言って、拳銃を持ってました。

撃たないでね。

  • キャンプ場:Sıklık Tabiat Parkı 150TL +E
  • 朝→  自炊:食べない
  • 昼→  外食:スープだけ
  • 夜→  頂きもの:ムーサとアイスンの料理、マッシュルームと鳥の胸肉炒め、サラダ

お便り

  • このお茶沸かし器ってなんていう名称なんですかね?欲しい欲がくすぐられます!

    • 名前、なんていうんだろうねー。
      わからんけど、お店で飾るとかっこいいかも😃

だから、日本は人口が減るんだよ!

先日、アンカラのロシアビザセンターで長期ビザを断られました。

がしかし、それはそれ。一所懸命考えないようにして、一所懸命日本に向かって走ります。

どんなに頑張ってもロシアに入れないんだぞ!という現実が身を奮い立たせたのか、珍しく300km以上も走りました。

途中、立ち寄ったカフェで、ウェイターのお兄ちゃんに、子どもいるの?って訊かれ、

いないよって答えたら、

「だから、日本は人口が減るんだよ!」

って。

すみません。

今日のキャンプ場は、ビーチ。

みんな嬉しそうに泳いでるけど、

水に濡れるのは嫌いなので、泳ぎません。

  • キャンプ場:Gölge Camp 300TL +E +WiFi
  • 朝→  自炊:食べない
  • 昼→  外食:ピデ(トルコ風ピザ)
  • 夜→  買い食い:パン、スイカ

わたし、名古屋に住んでましたー。

日本に向かって爆走中の「旅々、沈々。」です。

秋までに、帰国します。

というのは単なる希望で、現実はロシアのビザが手に入らないのでミッションインポッシブルです。

でも、限界まで頑張ってみます。

限界の先にナニかがあるかもしれない。

たぶん、現実の壁だと思うけど。

朝、アニメ好きのスタッフがチャイを持ってきてくれました。

キャンプ場だというのに、お茶のサービスとは珍しい。

苦しゅうない、です。

しかも場内に流れる音楽は、インストルメンタルだけど五輪真弓の「恋人よ」。これまた珍しい。

そういえば今日、信号待ちしていたら、隣に止まったバスの運転手に

「こんにちはー、日本人ですかー?」

「わたし、名古屋に住んでましたー」

って流暢な日本語で声をかけられまして。生粋のトルコ人に。

ちょいとびっくりこきました。

隣のキャンピングカーは、珍しいことにスロベニア人。

車に地図を貼ってます。

これからロシアのバイカル湖までドライブして、ウランウデに車を置いて一旦スロベニアまで戻り、来年戻ってきて、モンゴルをドライブするそうです。

日本にも行きたいけど、遠いから難しいって。

そんなこと言わないでぜひ遊びに来てください。

いろいろご案内いたします。

日本でスロベニア人は珍しいから自慢したいです。

久しぶりにシェアハウスに泊まったら、イマイチでした。

トイレに謎のペットボトルがあるし、冷蔵庫は汚いし、個室にWi-Fiが届かないし、全体的に「The 男の宿」って感じのクオリティ。

いいところだったら延泊しようと思ってたけど、やめとこ。

トルコはBooking.comが禁止を喰らっているから、宿探しが面倒です。って言っても、そういうのはYukoのお仕事です。

  • 民泊:Life Apartment 2,050TL /2n Share apartment +WiFi
  • 朝→  自炊:パン、卵焼き
  • 昼→  外食:ピデ(トルコ風ピザ)
  • 夜→  :食べない

レビューのいいロシア領事館へ。

ロシア領事館を訪ねました。

ここトラブゾン市のロシア領事館は、Googleのレビューがたいそういいのです。スタッフがとても親切だそうです。

親切な人にはボクらの窮状はほっとけないだろうと。琴線をくすぐるだろうと。ビザを手にするチャンスかもしれないと。

まず、手紙を書きました。

英語のおしゃべりだと、真意が伝わらないかもしれないから。

お忙しいところ恐縮です。実は、車で旅をしてまして、日本に帰りたいんだけど、ジョージアからウラジオストクまで10000km以上あって、うち、軽自動車なものだから、1日に200kmくらいしか走れないじゃないですか、となると最低でも60日間くらいの長期ビザがないとウラジオストクまで辿り着けないんですよ。というわけでして、なにとぞ90日間のビザをください。

ご丁寧に、地図までつけて。

けど、守衛が入れてくれないのです。

「WhatsAppで連絡して」ってメモをくれて。

しかたがないから、WhatsAppでわたくし日本人でございます。せひお会いしたいのですと伝えたところ速攻で電話が来まして、これは脈があるかも!

速攻で、これこれしかじかと事情を説明したわけです。でも、

「あいにく、トルコのレジデントじゃないとビザは発給できません」って。

「なんとか方法はないか」と食い下がったら別の人を紹介してくれました。

これは脈があるかも!

と期待に胸が膨らんだけど、結果は同じ。

WhatsAppではボクらの真意は伝わらず、情状酌量の余地はゼロ。

故国は遠くなりにけり。

  • 民泊:Life Apartment 2,050TL /2n Share apartment +WiFi
  • 朝→  自炊:スイカ
  • 昼→  外食:焼き飯と肉団子のセット
  • 夜→  外食:ショッピングモールのハンバーガー

おしまい。読んでくれてありがとう。

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