四ツ木で、うなぎを食べました。
『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』を書いていた3年くらい前、これがもし出版されたら、うなぎでお祝いしよう!ってYukoと話してたもんで。
うなぎはYukoの好物なんです。
もし本にならなかったら、一生うなぎは食わないという覚悟をしてたんです、ボクら。
お店は、青砥に住むKちゃんファミリーの御用達↓
「完全予約制」。
そんなお店なんかもう2度と来ることはないだろうから、鰻重とか骨とか肝吸いの写真を撮りたかったんだけど、ぜんぜんそんな雰囲気じゃなくて。
高級とかじゃなくて、厳か。
隣のテーブルのご家族は、おじいさんとおばあさんと娘夫婦って感じ。イタリアってやっぱりフィレンツェよね〜とか、ベネツィアもいいのよ〜とか、だけどスペインのバルセロナもよろしくてね〜、そのときねアメリカ人の男性はほにゃらら〜とか話してて、海外旅行ばかりしてるみたいでお金持ちそう。
場違いなボクらは「場違いなのがいるぞ」とバレないように静音モードで呼吸をして、『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』をテーブルに広げて読んでました。
ほとんど読んだことがないもので。
イタリアのサルディーニャ島で缶詰になっていたあの日々を思い出しながら。
ベネツィアで、車の窓ガラスを割られた夜を懐かしみながら。
今さらですが、Yuko、ありがとう。
お隣のコース料理に比べるとお品書きは少ないけれど、許してください。
早いとこ、うなぎの完全養殖ができますようにと祈って、乾杯。
あと、外国人がうなぎ嫌いになることを祈って、もう一回、乾杯。
Kちゃん家に寄って、お仏壇にお花を。