いま、ラーメンだけは食べたくない。
ハバロフスク5泊目。
中心街を散歩していたら、一等地に立派なラーメン屋さんを見つけました。
看板に「Hot Ramen」とあります。
高田馬場のしょぼいラーメン屋さんよりはるかに一流感を醸し出した佇まいがありながら、ホットなラーメンとは食欲が萌えてこない残念なお名前です。
それでもラーメンと聞けば入らずにはいられない体質なもので、心身ともにひきつけられつつ、ちょっと待って。落ち着いて考えよう。あと10日もすれば日本です。なにもここで急いで食わなくてもいいでしょう。
いまホットなラーメンを食べれば、たとえそれが美味しくても、鳥取県の境港で食べるラーメンの感動を薄めかねません。
目を瞑り、鼻を閉じ、お店の前を素通りしました。
さて晩飯は何にしましょう。
戦争前はマクドナルドだったお店とか、戦争前はKFCだったお店とか、中華とかメキシカンとかいろいろありますが、なんとなくベトナムレストランへ。
あらゆるアジアをぐちゃぐちゃに混ぜたような、統一性のないデザインの店内は、おしゃれといえばおしゃれ。
メニューを開くと、半分以上がラーメンでした。
ほかのお客さんのテーブルを見たら、みんなラーメンを食べてまして。生春巻きとかもありますが、事実上、ラーメン屋さんです。
神はどうしてもわたくしめにラーメンを食べさせようとしているか!、とは思ったものの、
チキンカツカレー、ください。
アムール川の向こうは、

中国です。
