すぐに大きな病院へ行ってください。
先々週、MRIを受けたので病院へ。
先生、モニターを見て無言になりまして。
脳の画像をぐりぐり動かしながら口はへの字に。
だんだん難しい顔になってきて
「ここに点が見えますか?」
「出血してるかもしれません」
えっ!
「この辺も」
えっ!
「すでに脳梗塞を起こしているかもしれません」
えっ!
「紹介状を書きますから、すぐに大きな病院へ行ってください」
えっ!
「いますぐです!」
えっ!
「看護師にタクシーを呼びに行かせます!」
頭部特殊MRIと書かれたCDを持たされて、タクシーに乗って。
検査所見という書類には、右基底核に陳旧性微小出血を認めます、深部白質に慢性虚血変性と思われる高信号域とか書かれていて。
そんな突然に脳梗塞と言われても。
まずいことになったなぁ、このまま入院するんだろうか。
仕事は続けられないのかもしれないな。とうとう引退かあ。
仕掛かり仕事を引き継がなきゃ。
Yukoになんて言おう。
ごめん。本当にごめん。
これを機にマンションを売ろうか。
迷惑をかけられないから、離婚しようか。
北海道の片隅でひとり暮らししたほうがいいね。
旭川にボロアパートでも借りて、ひっそりと。
死ぬまでネットフリックを観て。
死ぬときぐらいは、誰にも迷惑かけたくないし。
飲みすぎたんだろうか、食べすぎたんだろうか、運動しなさすぎだろうか。
テキトーなことばかり言ってて誠実に生きてなかったからバチが当たったんだろうか。
Yuko、ごめんごめんごめん。
本当にごめんなさいを謝っていたら、タクシーの運転手も
ごめんなさい!って謝りだして。
「迷子になってしまいました。病院が大きすぎて、どこに入り口があるかわからなくて、辿り着けないのです〜」
間に合わないかも。
〈続く……〉
追伸。
今日の晩飯も青椒肉絲です。
