旅々、沈々。

遠回りして、山道からTangerの町へ。

モロッコの山って木が生えてないから、大地のうねりがくっきりと見えて気持ちいいです。

四方八方雑草がちょぼちょぼしているだけで、見晴がいい！

もし、江戸時代に国替えでここの領土をもらったら泣くけど。

Tangerは大都会なので、キャンプ場ではなくAirbnbに泊まります。宿代とは別に青空駐車場に１日20MAD（266円）を払います。

路駐という手もありますが、私設駐車係にチップを徴収されます。

運が悪いと、朝と夕の二回。

チェックインしたあとで、マクドナルドに向かって歩いてマクドナルドに入らず（黒田総裁、円安中は我慢します）、一人前のチキン定食をふたりで食べました。

夫婦も長くやっていると（銀婚式まであと１年）、一人前の食事で十分です。

で、港を眺めながらお茶タイム。

Yuko、あの豪華客船のあたりでフェリーに乗るのかもね。

なんて呑気なことを話してたんですが、ふと気になって調べたらフェリーは別の港でした。

数十キロも東。あぶねーあぶねー。

しかも夕方の18時半発だから15時くらいに行けばいいよね、なんて言ってたら、チェックインは14時半まで。

あやうく乗れないところだったです。

あぶねーあぶねー。

のんびりお茶タイム、意外に重要でした。

Airbnbのお兄ちゃんが、NETFLIXを観ていいよって。大画面テレビで。

ありがと。でも、PlayStationにつながってるよね、これ？

PlayStationに触ったことなくて、どうしていいのかさっぱりわからないです。

蚊に10ヶ所も刺された……、とか呟きながら起きたYukoさん、誕生日おめでとう。

今年こそ、Yuko史上最高の一年になるよう頑張ります。

円安なので、物より心で。

昼、メディナまで散歩して、ビサラというスープとパンを食べましょう。

コーラまで飲んで、ひとり145円です。

安いぶん、心が豊かになるよね。

夜、なんかいいもんでも食わねばと、1961年創業の看板を掲げる老舗のレストランへ。

肉団子のタジンを頼んだところで、魚専門店だと気づきます。

まあ、ナニ専門店であろうとモロッコでタジンを頼んで間違いはあるまい。タジンというものは魚だろうが鶏肉だろうが牛肉だろうが、とにかくタジン鍋に入ってさえいればタジンなのだからと思ってたら、ごく普通の白いお皿に肉団子が乗ってました。

モロッコ生活３年、タジン鍋に入っていないタジンは初めてです。

イタリア行きのフェリーは、２日後。

費用に比例して（88,000円／630ユーロ）、緊張します。

あした、イタリア行きのフェリーに乗ります。

高さが1.9メートルに収まるよう車の屋根のキャリーを外したり、小腹が減ったときにようにバナナやりんごを買ったり、あ、そうそう、お茶を飲めるように湯沸かし器も持っていかなきゃ、とか考えながら、先日アップした動画にちょいと文字を入れてみました。

モロッコの僻地でキャンプ場を探してるんだけど、砂に埋まりそうで心配です。誰も歩いていないし。アフリカで軽自動車はキツいです。 https://t.co/zDknPNTAIe @YouTubeより #軽キャンパー #世界一周 #モロッコ #キャンプ場

— 軽自動車で地球半周中 (@gotgoodgod) September 23, 2022

こんないいかげんな編集でもけっこう疲れるものでして、一生、ユーチューバーにはなれそうにないです。

夕方、メディナでクスクスを食べて、フランス大使館前のカフェでまったり。

明日、無事にフェリーに乗れますように。

そればっかり考えているのですが、そういえば、ヨーロッパの車輌保険がまだ届いてないじゃん！って気づきました。

メールを探したけど、来てないです。

５ヶ月分の679ユーロ（94,331円）も払ったというのに、振り込め詐欺だったらどうしよう。

土、日、月と船の上です。

地中海です。

これがなかなかキツい船出でして、出航は夕方の18時半だというのに、チェックインは朝の9時半から14時半まで。

午前11時ごろに行ったら、船が出たのは夜中の12時過ぎでした。

NETFLIXをたくさんダウンロードしてたのでいいけど。

P.S.現場より

船の中はネットが繋がらなくて暇なので、無駄に詳細な日記を書いています。

朝６時に起きて、Yukoがおむすびを６つ握り、９時前に出発。

海岸線を走って１時間後、45km東の港「Tanger Med」に到着。

船着場でチェックインします。

係のおじいさんが

「朝飯食ってるんで……」ってお茶を飲んでるところ、モロッコです。

チェックイン後、車でゲートをくぐりパスポートにスタンプをもらい、超巨大なスキャニングカーが５台の車を一気にスキャニング。隠れている人とか、ランチャーとかロケットを見つけることができるんですかね、たいしたテクノロジーです。

次に、麻薬犬が車内の匂いを嗅いでまわり、最後は警察官による荷物検査。運の悪い車は荷物をほとんど全部下ろされていました。

うちは一回だけ質問を受けただけ。

「これ、なんだ？」

炊飯器です。

荷物検査が終わったら船に乗れるかとわくわくしていたのに、ひと言のExcuseもなく待たされます。

延々と８時間。

一切の説明もなく。

そういうところ、モロッコです。

でまた、車の誘導が下手くそで、あっちに留めろこっちに留めろと２、３度やり直し。

さらに２時間も待たされて、出港。

ロベルトという南アフリカ出身のイタリア人が、あんたたちの車すごいな、たいしたもんだよ、イタリアで困ったことあったら電話してくれって、電話番号をくれました。

そんな日。

旅々、沈々。「南アフリカ編」の最終章が始まりました。