見た目は寄生虫の塊ですが、美味いんです。

ボスニア・ヘルツェゴビナに入国して、80日以上経ちました。

そろそろおいとましなくてはならないので、南へ下ります。

モスタルという町のキャンプ場を目指します。

ボスニア・ヘルツェゴビナと聞くと辛気臭い印象があるんですが、山肌は胸毛みたいなもじゃも感はあるものの見通しはよく、川もターコイズブルー。

夏の暑いときに泳いだら気持ちよかろうねー。

昼飯は、名も無い集落のベーカリーでチキン、芋、なんかよくわからん丸いの(ほうれん草入りパイ)、コーラ。

このチキンが意外に忘れ難いです。

変な香辛料とか使ってないから、お焦げと塩の絶妙なハーモーニーがシンプルで優しい味。

ふたりで11.5兌換マルク(850円)だから、懐にも優しいし。

お目当てのキャンプ場は冬季休業中でした。

こんなに天気がいいのにオープンは4月だって、残念。

ターコイズブルー川に沿って綺麗な芝生があって、いい感じなんだけど↓

写真の左側に立っているのは、オーナーとYukoです。

オーナーのアジスが、

「電話してやっから、Blagajって町のキャンプ場に行きな」って。

紹介してもらったキャンプ場は、ネチコというおじさんがひとりで経営している小さなキャンプ場です。

この川の右側がキャンプ場↓

鴨とオランダ人が泳いでました。

出迎えてくれたのは、黒猫。

ウェルカムドリンクによく冷えたビールをいただき、

買い物に行くのが面倒なので、晩飯は、スパゲティに玉ねぎとサバの缶詰をぶち込みます。

見た目は寄生虫の塊ですが↓

イタリア人がチビるくらい、美味しいんです。

  • キャンプ場:"River-Camp Aganovac" 30BAM /pn2p +WiFi +E
  • 朝→  自炊:パン、卵焼き、チーズ、オリーブ、
  • 昼→  外食:チキンセットと菓子パン
  • 夜→  自炊:秋刀魚風の缶詰スパゲティ

ここ、楽園候補地です。

昨日、モスタルのキャンプ場で紹介された、Blagajとかいう読み方すらわからない集落のキャンプ場。

キャンプ場のオーナーが地図を広げて、

「ここはバラガイという村でな、いろいろあるんやで。まずな、ここからこっちに行くとほにゃららで、角を曲がるとへにゃふにゃで、川に沿ってふにゃふにゃや」

うざいくらい熱心に村の説明をしてくれまして、ほっほう、なるほどなるほど、それは面白いですねー、と適当に相槌をうってた手前、面倒くさいので行きませんでしたとは言い難い。さして興味もないのに観光しました。

そしたら、あんた、いい感じの村でした。

サイコーに花丸級!

住んでもいいくらい。

っていうか、だんぜん楽園候補です。

護岸工事されていない川って、

手触り感があります。

こんだけ水が透明だと、全裸で泳いでも猥褻感がないですよね?

背泳ぎしたいです。

一句浮かんじゃいましたし。

背泳ぎや 如意棒ゆらゆら 夏の珍

川の上流には、オスマン帝国時代の修道院がありまして↓

どうしてこんなところに!

って感じの、世界のどん詰まりに建っています。

それはそうですよね、禁欲生活のためには、隔世の感があるような限界集落に閉じ込めないと、男子たるものすぐに覚醒しちゃうもんですから。

ボクも男子だったことがあるので、そのあたりの事情に詳しいのです。

午後、モスタルへ引っ越し。

Airbnbは、よくあるソ連式の団地の中です。

よくあるソ連式の団地というのは、アパートメント群のなかに駐車場、緑、バスケットコート、物置等々があって、全体的に非常に汚い。

社会主義には、メンテナンスという概念がないのです。

特に共同玄関は、ゴミ捨て場にしか見えないのが普通で、地獄の門のほうがウェルカム感があります。

とはいえ、黒川紀章さんの中銀カプセルホテルに代表するようなメタボリズムは早々に実現してます。

めいめい勝手に改築してますから。

オーナーに指定されたボクらの駐車場は、歩道でした。

道ゆく人に、こんなところに駐車したらあかんだろ!って怒られても不思議ではないところ。

不安です。

楽園のポイントは廃墟。

朝、雨が降っているけど、午後には青空が広がって、夕方、散歩しました。

旧市街まで、2km。

ちょうどいい距離です。

相変わらず、ネレトヴァ川は心を和ませてくれます。

廃墟って、どんな一等地になっても安く買えそうな気がするし、リノベーション魂に火がつくし、見てるだけでexcitedします。

ボクらの探してた楽園はここかも。

  • 民泊:A's Apartment 136EUR /5n +WiFi +P
  • 朝→  自炊:パン、卵焼き、オリーブ、チーズ
  • 昼→  自炊:スパゲティ・ボロネーゼ
  • 夜→  自炊:鮭、ポテトサラダ、レタス、ワカメのスープ