シベリアの真ん中で……。

やっちゃいました!

車、動かなくなりました。

突然。

シベリアの真ん中で。

よりによって雪の日に。

何の前触れもなく、って言いたいけれど予兆はありました。

朝、バッテリー警告灯がいつまでも消えなくて、

いやーな予感はしていたのですが。走り出すと警告灯は消えたので、すっかり忘れて爆走していたら、今度はパワーステアリング警告灯がピコンっと!

一気にハンドルが重くなって、右にも左にもハンドルを切れない。とっさに路肩に停まってエンジン切って。

どういうわけかブレーキを踏みこめない。固い。硬すぎる。

いろいろマズい気がするけど、何事もなかったかのようにキーをまわしてみたところ……

かからないのです、エンジン。

こんなところで↓

ひとっこ一人いない荒野。最寄りの町まで250km。

この旅、最大のピンチです。

Yukoと顔を見合わせたいたところ、どういうわけかトラックが一台停まりまして、タバコ休憩みたい。

おじさん助けて!

緊急通報の112に電話してくれたんだけど、おじさん忙しいみたいで、じゃ、ま、そういうことでとさっさと立ち去りました。

誰か来てくれるんですかね?

1時間が経ち、

2時間が経ち、

3時間が経ち、

4時間。

誰も来やしないじゃない、と立ち小便をしていたらどこからともなくパトカーが現れたのです。

挨拶しようにも振り向くこともできず、だってほらホースを向けるわけにもいかないじゃない、握手しようにも申し訳なく、だってほらついさっきまでホースを構えてたわけで。

警察官がトラックを呼んでくれて、

知らない集落へ運ばれました。

30km以上走って。

途中、教師生活43年という元英語の先生を通訳に迎え、修理工場へ。

メカニックのおじさんのロシア語を通訳のおばさんが訳して言うには、ざっとみた感じ電気系統の故障なんだけど、もう夕方なんで修理は明日とのことです。

部品が必要な故障だったらアウトです。

だってこんな名もない田舎に軽自動車の部品なんてあるわけないから。日本に帰れません。

神さま、仏さま、プーチンさま。

直してくださいませ。

  • 宿:Beryozka 4,000RUB /Twin room BF WiFi
  • 朝→  :食べない
  • 昼→  自炊:おにぎり、ゆで卵、ベーコン、白菜
  • 夜→  外食:ふたりともボルシチ、茶。だってそれしかわからないんだもん