イタリアへ向かう船の上のはず(2泊目)
地中海は、晴れ。
ときどき雨。
海に降る雨って、壮大な挑戦というか無駄というか、暖簾の腕押し感。
おじさん、いろいろ考えちゃいます。
波、穏やか。
船の個室は寒くて、嫌がらせをされてるんじゃないかってくらい。
布団にくるまって、NETFRIXを観て、本を読んで、バナナを食べて、退屈しています。
湯沸かし器を持ってきたのだから、カップ麺があればどんなによかったことでしょう。
モロッコに美味しいカップ麺がないから買わなかったんだけど。
地中海は、晴れ。
ときどき雨。
海に降る雨って、壮大な挑戦というか無駄というか、暖簾の腕押し感。
おじさん、いろいろ考えちゃいます。
波、穏やか。
船の個室は寒くて、嫌がらせをされてるんじゃないかってくらい。
布団にくるまって、NETFRIXを観て、本を読んで、バナナを食べて、退屈しています。
湯沸かし器を持ってきたのだから、カップ麺があればどんなによかったことでしょう。
モロッコに美味しいカップ麺がないから買わなかったんだけど。
聞いてください、フェリー、ひどいんです。
到着予定時間の1時間も前に部屋を追い出すから、スケジュールより早く着くのかと思うじゃないですか。
したっけ、ひと言のアナウンスもなく3時間も待たせるんです。
で、深夜の12時すぎに到着。
そんなに遅れるなら、23時まで部屋にいてもいいじゃないですか、ね?
くたくたですよ。
で、船のなかの駐車場がこれまたカオス化してて
車を外に出せないじゃないですか。
港を出たら、2時を過ぎてたじゃないですか。
初めてのイタリアで、夜中の2時に放り出されてもどうしていいかわからない、ってか、行くところがないです。
とりあえず路駐して、屋根のキャリアを取り付けます。
で、タイヤを9本も乗せてたら、警察にそんなところに車を停めるなと怒られたし。
でもね、おまわりさん、どこへ行けばいいの、こんな夜中に?
寝静まったGenovaの街を彷徨って、駐車場を見つけたのは3時過ぎです。
泥棒が出るって噂の駐車場です。
窓ガラスを破るらしいです。
でもまあいいや。
ほかに行くところないし。
屋根の上のタイヤを盗んでも窓ガラスは割らないでね、って祈りながら寝たのが、4時。
疲れました。
イタリアは、126カ国目です(たぶん……)。
8時半起床。
昨夜泊まったのは、普通の駐車場です。
トイレはありません。
いい具合に電柱は立ってますが、立ち小便できそうな「間隙」とか「白昼の闇」とかはなくて、普通に通勤途中の男女がたくさん歩いています。
無理です、開チンできません。
膀胱を引き締めて、出発しました。
高速道路は怖いから避けて、海沿いのくねくね道をくねくね走ります。
さすがベスパの国、スクーターが多いです。
道が狭いので、バイクでさえ縦列駐車しています。
あと5kmでキャンプ場だよ、やったねYuko。
って喜んだ矢先、曲がるところを間違えました。
高速道路……。
あれれれーという間にどんどん南に走らされ、いつまでたっても出口はなく、キャンプ場ははるか遠くに去ってしまいました。
ま、いいか、別のキャンプ場にしようっと。
晩飯後は、ドイツ人のマルガ、ヨーゲン夫妻にお呼ばれしました。
こんなところで会う日本人は初めてだよって、ワインをご馳走になります。
彼らの古いキャンピングカーは20年前に2000ユーロで買って4000ドルで売れ、いまはテスラで新しいキャンピングカーを引っ張っています。
日本のみなさんはご存知ですかね?
運転席のないキャンピングカーって、実は小さなモーターが付いていて、リモコンで動くって。
それはそれとして、マルガが
「三回目のワクチンを打つために日本に帰るかもしれないなら、ドイツで打ったらいいのに」
「その方が面倒がないでしょう?」
旅行者だから打てないんですって言ったら、友達のお医者さんに、
「日本人の旅行者だってワクチンを打てるよね?」
電話してくれました。
打ってくれるって。
これで、ワクチン帰国しないで済みます。
ダンケシェーン!
連泊して、洗濯します。
午後、散歩。
路地を曲がったら急に、
ビーチが出てくるんだから、油断ならない街づくりです。
単なる公衆電話で、このオシャレ感だし。
名もないビルでも歴史を感じまして、
窓枠に細かな拵えがあります。
さすが、紀元前から歴史のあるイタリア!
どんなビルも必ずブロックづくり、と感心していたら、ぜんぶペンキで描いたものでした。
どのビルも。
歴史はどこへ行ったの?
その辺の小さなブティックにしてもオシャレ感がありまして、滅多なことでは服を買わないYukoが、ふらっと入ってひゅって買ってしまうくらいのハイレベル。
で、安いんです。
東京より吉報届く。
「糠」でありませんようにと祈りながら喜び、ピザで祝います。
今日のドライブは、山道です。
わりと通行量が少ないので、時速60kmでのんびりクルージング。
今夜は、葡萄農家が経営するキャンプ場に泊まります。
ウェルカムドリンクに、ハウスワインをいただきました。
スタッフのフィリピン人アルジェが陽気な人で、ボクの名前を漢字で書いてよっていうので、
「有知恵」
と命名しました。
日本人にしてみれば、ちょっと端折りすぎじゃね?ってご批判がありそうですが、
君の名前は、You have wisdom!って意味だよって言ったらたいそう喜んでくれて、
まあ、もっと飲めよとお代わりまでくれて、夜は夜でボトルを一本プレゼントしてくれました。
名前を漢字化するときは、浅知恵でも喜んでもらえたら勝ち!
有知恵くん、ごっつぁんです。
うちの車の前を通りすぎるキャンパーは、必ず
「あんた、そんな車で日本から来たのか!?」
って驚いてくれます。
ごっつぁんです。
夜中に雨。
車が斜めっていて寝にくいです。
おしまい。読んでくれてありがとう。
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