額縁のなかに海。

イタリアという国は油断ならないものでして、なんの気なしに角を曲がったら、

いきなり、海が見えるとです。

路地の先の額縁に、青い海。

暦的には秋ですが、泳いでも差し支えないくらいの水温。たぶんね。知らんけど。

ボクら、どんなに美しい海でも泳がない派なもんで。

対岸の島は、コルシカ島です。

昔はイタリア領だったのですが、フランスに盗られてしまいました。

油断できないことはもうひとつあって、今夜は祭りだというのでセントロのあたりをうろついていたら、

「あんたたち、日本人でしょう?」

って、声をかけられました。

なんで日本人だってバレたんだろう?

「MSカップルのところに泊まってるよね」

素性までバレちゃいました。

恐ろしか、イタリアの情報力。

っていうか、ボクら以外に東洋人がいないみたいで。

  • 居候:MSカップル邸
  • 朝→  自炊:パン、卵焼き、ベーコン、ピクルス、チーズ、オリーブ
  • 昼→  自炊:いつぞやの残りのパスタ
  • 夜→  自炊:雛豆とひき肉のカレーライス

オリーブの木で額を叩く。

サルディーニャ島には「アカバドーラ」という風習があったそうで、安楽死のことです。

「ス・マゾル」というオリーブの木で額を叩いたというから、あんまり“安楽”じゃない気がしなくもないけど。

主に島の真ん中ぐらいのところで行われていたというから、ちょっと行ってみたいんだけど、仕事が忙しくて動けないです。

困ったなあ。

ぜんぜんドライブできないです。

イタリア一周ドライブは諦めました。

イタリア人、あっちでもこっちでもチャオチャオ言ってます。

出会ってチャオチャオ、別れてチャオチャオ、です。

ものすごい円安で気が遠くなってきました。

旅なんかしている場合じゃなくなってきたので、働きます。

というわけでもないんですが、イタリア一周ドライブは諦めました。

サルディーニャ島にひと月間ひきこもって、仕事に集中します。

集中しなくてはならないようなミッションを授かったので。

というか、人生の卒業制作にかかります。

Yukoは漫画を描きます。

四コマ漫画を描いてみたい。

この軽自動車旅を四コマ漫画に描いて、Twitterにアップしようかと考えてまして。

新たなる挑戦!

ネームを書き始めたんですが、簡単じゃないですね。

脳みそで考えていることを字にしようとすると、なんだろ、脳のスピードに手が追いつかなくて、指がぷるぷるするんです。

そういうことないですか?

絵はYukoが担当します。

けど、Jabooのアクセサリー作りに忙しくて。

忍者フーフです。

よく行くスーパーマーケットの出入り口にお兄さんがいます。

ショッピングカートを使うときの小銭をもらうのが、生業です(←わからんかな? ショッピングカートを取るときに、20セント硬貨を差し込まなきゃならん仕組みなんです)

ホームレスみたいな人なんですが、

ボクらを見ると、「おはよう」とか「侍」とか言ってきます。

そのへんのイタリア人より日本語を話せるから、本当は学があるのかもしれません。

ああ、どーもー、忍者ですーって手をふります。

いい笑顔をくれましてね。

歯がないけど。

  • 居候:MSカップル邸(ひと月間300ユーロでお借りました。激安です)
  • 朝→  自炊:パン、卵焼き、オリーブ、チーズ、ピクルス
  • 昼→  自炊:ピーマンとアンチョビのパスタ
  • 夜→  自炊:鶏の唐揚げ

おしまい。読んでくれてありがとう。

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