旅々、沈々。

ロシアのウクライナ侵攻が終わらないまま、5月になってしまいました。

あと１ヶ月間モンテネグロをうろうろして、一時帰国します。

日本ではトークイベントなるものをしてみたいと思ってまして、売名行為じゃなくて、1冊でも本を売るためです。

でないと編集者や出版社に悪いし、ボクの老後にも差し障りがありそうだし。

でも、どうやったら知らない人を集めることをできるんですかね？

さっぱりわからない。

海外旅行好きのオフ会ってありませんか？

だれかボクの知らない人を10人くらい集めて、呼んでくれませんか？

会社の宴会に呼んでくれませんか？

お代は割り勘でけっこうですから。

引っ越します。

その前に空港に寄って、インフォメーションに訊きました。

「車をモンテネグロに置いて日本に飛ぶんですけど、税関か警察で書類を作りますよね？」

わりと簡単な質問だと思うんだけど、英語が通じないのですよ。

英語が通じても、今度は状況を理解してくれないのです。

んだもんで、あっちこっちに電話してくれるんだけど、結局、面倒くさそうに、

「いいんだよ、そんなの！」

って言われるのがオチです。

担当者の心無い返事のせいで、あとでボクらが罰金を喰らったらたまらんじゃないですか。

で、到着ロビーの税関でも同じを質問をしてみたら、税関の本部へ行けって。

10kmぐらい離れた本部に行ったら、今日は祭日でした。おやすみ。

それでも空気を読まない粘り腰のYukoが休日出勤している職員を見つけ出して尋ねたら、税関職員だというのにぜんぜん話が通じない。税関は関係ないって言い張り出して、国境で相談しろって。

車の税金ですよ、国境は関係ないでしょう。

なんだかなあ、です。

今日の引越し先は、コトル湾のキャンプ場です。

海まで、大股3歩↓

ボクらのサイトは高台です。

東京と同じくらいの気温なんですが、もう海開きしてました。

っていうか、泳ぎたいやつはいつだって泳ぐ。西洋人って他人と季節感を共有しようって気がないですから。雪が降ってたって泳ぐんだよね、彼ら。

水着姿のお嬢さんたちが水着からお尻をはみ出してたけど、写真は撮りません。そういう時代です。

夜、散歩。

キャンプ場のオーナーに、今日はなんの祭日？って訊いたら

「メーデーだよ、知らんの？　日本人はメーデーに働くの？」

うーん、よくわからんけど、働くねー。

今日の降水確率90％。

ときどき、ぱらぱらと雨。そんだけ。

昨日から祭日で、みなさんきっちり休むもんですから、パンすら買えません。

買い置きのインスタントラーメンと缶詰で食い繋いでいます。

キャンプ場内で引越しました。

バックヤードみたいな裏の高台から、海の前の一等地へ。

２台の車の隙間に無理やり押し入るように↓

なんでわざわざこんなところに来るんだよーって声が聞こえそうだけど。キャンプ場のお達しなのです。

傾斜があるので、その辺に落ちてた木端で水平をとります。

けっこう神業だと思います↑

で、仕事します。

ふと海を見ると、豪華客船が出ていくところ↓

泳ぐ人は、この梯子から。

晩飯後は散歩します。

モンテネグロ、いいとこです。

一度はおいで。

バスでコトルの町まで。

以前泊まってたAirbnbにピアスを忘れていたのでそれを引き取り、郵便局へ。

窓口の無愛想な女性に、

「TBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」から局留めの郵便物が届いてない？」

はあ？　どうして安住紳一郎さんともあろうお方が、あんたたちにモンテネグロまで荷物を送るんだよって顔して、

「来てないよ」

あ、そう。話は面倒だから詳しくは書きませんが、番組にメールしたら日刊スポーツを送ってくれることになったのに。

昼飯は、ステーキの名店で↓

焼肉セットの450gを注文したら、大将が、

「あんたたちどっから来たんだ？」

Japan!

「Japan!　おおJapan！そうかそうかそうかそうかJapanか！　Japanよ、壁になんか書いてくれよ」

Japanほど好きな食べ物はないんだよって顔をするもんで、そんなに喜んでくれるならここは一発名言でも書かねばと奮い立ちまして、黒いマジックペンでぐぐぐいっと署名しました。

『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』

を2箇所に。

おじさんに幸あれ！

450gの焼肉セットをふたりで食べるんだからたいしたことなさそうだけど、なかなか侮れない量でして、残りは包んでもらおうかなって考えていたら、

「これ、おごりだ！」

デザートにミルフィールをくれました。

でっかいの、2個も。

肉食うだけで精一杯だというのに。死ぬかも。

でも、大将、ありがとう。

鼻から脂が落ちそうですが、頑張って食べます。

ところで大将、日本がとんでもないことになってます。

ふるさとの北海道がありません。

坂本龍馬とか西郷隆盛の島もなさそうです。

夜、散歩。

この廃墟がほしい↓

廃墟のなかに狭小住宅を建てたい。