旅々、沈々。

10時過ぎ、朝飯を食べにメディナへ。

クレープみたいなパン「ムスンメン」と、冷蔵庫の残り物を鍋に突っ込んで煮てたのを忘れてたみたいな煮詰まったスープ「ハリラ」を食べようとしたら、ハリラは夜に食うもんだって。

そうなの？

で、午後遅く、アメリカ人経営のハンバーガー屋さんに行こうとしたら、金曜日は夜からの営業だって。

そうなの？

ここのお店、パンを自分で焼くようになって、しかもそれが日本風だとかで一段と美味しくなったって噂で楽しみにしてたのに。

Yukoが役所へ。

車の滞在許可証を延長してもらいました。

残りの問題はボクら人間。

銀行に数十万円を預けてビジネスビザを取ろうかと思ってたんだけど、それってビジネスビザじゃないよって、お花屋さんが。

そうなの？

ポルトガルで言うところの、D-7 VISAみたい。

本国から送金があって、モロッコで働かないんなら住んでていいぞってやつ。

なるへそ。

なんにしろ、あと必要なのは家の賃貸証明書。

モロッコ人から家を借りると、彼らは税金を払ってないから証明書は出してくれなくて、西洋人オーナーは税金を払ってるから発行してくれるけど、そのぶん高くなるって。

そうなの？

昼飯は、茹でたスパゲティにバター、マヨネーズ、和風だしを混ぜて、醤油をぴゅるる〜。刻んだ海苔をパララ〜。昔よく作った、椎名誠のなんとかスパゲティをアレンジしたものです。

夜は、ひき肉のカレーライス。

雛豆を入れるのがYuko流です。

たまにはイワシでも買って刺身にしたいんだけど、アニサキスが怖くて。

コロンビアにいたときにアマゾン河の生魚を刺身にして、二日連続で救急病院に通ったもんです。

病院代とタクシーで３万円の思い出。

夕方に散歩して、メディナでハリラとムスンメンを晩飯とす。

ハリラはトマト色したスープで、ムスンメンはクレープみたいなパンです。

モロッコのごくごく普通の食べ物で、美味さより優しさが溢れていて、ひとり130円くらい。

けっこう腹持ちいいです。

こっちの人は夜に散歩をする習慣があるので、ボクらも夜散歩しようかと思うんだけど、Apple TV＋の「フォー・オール・マンカインド」を観るのに忙しくて。

ヨエル・キナマン、いい役者に育ったよね。

昼飯は、フランス人街でステーキランチ。

アラビア語を話せないんで、肉屋で身振り手振りでステーキ用らしき肉を買うわけですが、隣りの食堂に送られて、店先の炭火で焼いてくれるシステムです。

脂がほとんどないのが残念だけど（脂マシマシって身振りも手振りもできなくて）、さすが炭焼き。ハラショーです。

ふたりでサラダ、ステーキ、コーラ２本で80MAD、ひとり500円くらい。

たまには、こういうお昼も悪くないね。

なんてことを思いながら、晩飯はメディナでタコスを買いました。

それがぜんぜんタコスじゃなくて、トロの握りを頼んだらお稲荷さんが出てきた……、くらい違うんだけど、不味くはない。けど、お寿司を頼んだのにお稲荷さんが出てきて、美味いね大将！って言う気にはなれないです。

昭和な言い方すると、JAROに訴えられるレベルで違うもの。

誰か、それタコスじゃないよ、と教えてあげて。

Aお母さんとおぼっちゃまと丸嬢とお茶。

夕陽が見えるホテルの屋上テラスで。

お坊っちゃまに哺乳瓶を咥えさせながら、早く割礼せにゃならんのよねー。でも、かわいそうで。

って話をしてたんだけど、あれって、生まれてすぐに切らないと（どこを？）、ハイハイするようになると床に擦れて痛いそうです。

痛えーよ痛えーよ。

って赤ちゃんが泣くそうです。

別に急いで切ることないじゃん、高須クリニックもあることだし。

と思うんだけど、それは素人の考え？